私の勤める会社では2018年に全社員テレワークを導入することになりました。導入当初は週に1度だけ出社する日があり、その他は基本的にテレワークなのですが、テレハーフをすることも可能でした。
テレハーフとは、就業時間の半分や時間単位でテレワークで働き、残りの時間は会社で働くという意味です。
テレハーフに合わせて導入したツール
まず、テレハーフすると決まってから導入したクラウドツールのご紹介です。
Sococo(クラウドオフィスツール)
社員同士のコミュニケーション可能にするクラウドオフィスツールです。テレハーフにすると決まってから、このツールSococoを一番に検討して導入しました。Sococoを導入してから3年たったのちに、価格の安さを理由に類似サービスoViceに乗り換えました。このサービスはビデオ会議やチャット機能はもちろん、雑談も気軽にできるツールです。
雑談は、社内コミュニケーションの手段として業務が円滑にすすむための潤滑油の役割もあります。テレハーフでは、会議や打ち合わせなど予定していた以外の場面でのコミュニケーションが取りづらいもの。でも、このクラウドオフィスツールを利用すれば相手が今、自宅または会社にいるのか?移動中なのか?話しかけても問題ないかどうか?の状況が一目でわかので、気軽に声をかけることができます。
テレハーフで孤立しがちな社員の心に寄り添うことが可能となります。しかし、クラウドオフィスツール運用ルールの取り決めも行わなければ、社員としては「監視されている」という気持ちにも陥りかねない。ある程度、自由にできるよう許容する仕組み作りも重要となります。
MOT/TEL(クラウドPBX)
固定電話番号を使ってスマホから受発信できるサービスです。
このクラウドPBXツールを利用してスマホのアプリから電話をかけると、会社の固定電話番号から発信することができます。また、社員間もこのスマホアプリで通話すると通話料は無料です。
このツールはFAXの送受信機能とチャット機能も標準で付いています。
NI Collabo 360(クラウドグループウェア)
タレントの橋本環奈さんを使って広告しているクラウドグループウェア、NIコラボ。スケジュールの共有だけではなく、テレハーフの予定などを可視化することができます。導入当初はテレハーフの予定時間共有ができるツールを探して、たどり着いたサービスで、当時利用していたグループウェアの機能性も備え、かつ安価だったため導入を決めました。
- スケジュール共有
- 設備予約
- タイムカード
- ワークフロー
- 進捗管理
- 文書管理
- 交通費精算
- テレハーフ 予定時間共有
Microsoftリモートデスクトップ(PC遠隔操作)
会社のPCを自宅のPCから遠隔操作するサービス。
急に会社を休まなければならない日や、私の場合は育休中も月10時間働いたていたので、これを利用して仕事していました。ネットさえ繋がっていれば、安定した接続と操作性でセキュリティー面も信頼できるサービスです。基本的に料金はかかりませんが、会社側のPC(接続される側、操作される側)をWindowsバージョンが通常バージョンWindows 10 Homeでは使用できないです。
リモートデスクトップでホストとして利用できるPCバージョンは下記です。利用機種が限られてしまうのはデメリットです。
- Windows 10 Pro
- Windows 10 Enterprise
- Windows 10 Education
会社のPCには、ローカル環境でしか使えない請求書発行などの社内管理システムがあるので、それらを操作するためにリモートデスクトップを使っています。
Parallels(PC遠隔操作)
このツールもPC遠隔操作のツールです。
Microsoftリモートデスクトップはホストの機種限定や接続設定が面倒な点があるのに対して、ParallelsはMacを含むどのPCにも接続か簡単にできるメリットがあります。
ただし実際に使って見ると、Microsoftリモートデスクトップより接続が悪く、PC操作がとてもやりにくいです。例えば、画面をスクロールするとスムーズにスクロールせずにカクカクとして画面が移行していきます。また、ネットに繋がっていても、Parallels自体の接続が不安定な時があるのか、なかなか接続できない時が多いです。有料サービスなのに満足できない状況が続きます。
TeamViewer(PC遠隔操作)
個人は無料で使えるPC遠隔操作ツールです。急遽、テレハーフをせざるを得ない会社さんなどはこのサービスを使っていることもあるでしょう。
私は使ったことはありませんが同僚Parallelsで接続できない時にTeamViewerを無料で利用しています。同僚曰く接続の安定について「Parallelsよりはいいかも」とのこと。今後はParallelsを見直して、TeamViewerに乗り換えるか?検討もしなければと思っているのですが、一方で、会社側のPCに接続しなくても済むよう方法を考える必要もあると思っています。
Google Cloud Platforms(クラウドストレージ)
Google Cloud PlatformsはGoogleが提供するクラウドコンピューティングサービスの総称です。GCPは従量課金制のサービスのため、一定の使用量までは無料で使用できます。
Google Cloud自体にいろいろな機能があるようですが、私の勤める会社では主にGoogleドライブをメモリーのような役割を果たすストレージとして利用しています。クラウドストレージは契約内容にもよりますが、無制限にデータが保存できて、メンバーと共有できるので重宝しています。最近では、Googleスプレッドシート(Google社が提供している表計算ソフト)を利用して、社員同士でテレハーフしながらリアルタイムにシートを共有しながら、表を編集して見積書作成の相談などを行っています。各自で思うところを同時に編集できるので、非常に効率よく業務ができています。
Adobe PhotoshopやIllustratorで作ったデータがローカルで保存していたはずなのに、勝手にGoogleドライブ内の同じデータも同期することが発生することがありました。原因が調べてもわからなかったため、私の勤める会社のデザイナーチームだけはMicrrosoftのOneドライブを利用しています。Oneドライブなら勝手にデータ上書きされることがなくなったそうです。
テレワーク歴10年の会社の導入ツール
テレワーク歴10年という知り合いの会社さんのテレワークツールを教えてもらいました。
私が「どんなツールを使っているんですか?」と聞くと、その方のわかる範囲で丁寧に教えてくださいました。
- 電話は会社番号としてクラウドPBXを利用してしている(SmartPBX)
- 個人番号として050のIP電話もクラウドPBXを利用して会社支給(050forBiz)
- FAXもネット送受信のシステムを利用(システム不明)
- プリントはネットプリントで領収書清算A3がプリント可でキレイ(ネットプリント:セブンイレブン)
- スケジュールはサイボウズを利用(サービス名聞けていません)
- 仮想デスクトップサービスを利用してデータをローカルに保存しない施策(Amazon提供AWS)
- データ共有(Dropboxビジネス)
- 社内メール代替(facebookワークプレス)
- リモートデスクトップと同じようなツール(マジックコネクト)
これを聞いた当時、私はテレワーク導入の推進担当に指名されたばかりの時だったので、2018年時点の情報なのですが、本当にありがたい情報で参考になりました。
この記事を見ていらっしゃる総務担当の方の参考になればと思います。