幼児期または小学校低学年から始めた公文の算数。
始めたはいいけれど、いつ(何歳)までやればいいのでしょうか?
そして、どこまで進んだら辞めればいいのでしょうか?やめた後は何をやらせるべきでしょうか?
公文に入るのは簡単だけれど、辞め時はとても悩むもの。
進度がある程度進んでいれば、尚更やめるのには、親子ともに時間と労力を費やしてしまいがちです。
公文に入るにはまず、ゴール(やめる時期・タイミング)を設定しておくべきです。ここでは長男の実体験をもと公文の辞め時の設定方法をまとめます。
公文の算数はいつまで?どこまで続ければいい?
なんとなく始めた公文。「親が子どもの頃やっていたから」「親が一緒に通える範囲に公文しかなかったから」と始める理由は様々でしょう。
公文は知名度もあり、勉強を始めるきっかけとしては、とてもハードルの低い学習塾となっています。
しかも、公文の算数は定評があり、公文をするならやっぱり算数!とお考えの方も多いと思います。実際、3カ月に一度、定期的に長男がもらってくる公文の「進度一覧表基準認定証」に自分の順位が載っており、在籍している同学年の人数(分母)を確認することができるのですが、算数・国語・英語のうち、算数の受講者が最も多いです。
例えば2018年12月末の在籍人数(1年生)
- 算数:79,447名
- 国語:66,464名
- 英語:21,308名
公文の教科の中で最も人気の算数は、いつまで続ければいいのでしょうか。長男のお友達のママたちと話していると、目標なくダラダラと続けていて、成り行きでやめる辞めないを決めようと考えているご家庭が多いことに気づかされます。
公文をいつまで続けるかは、子どもの状況とご家庭の方針にもよるかと思いまが、私の考える公文の算数の辞め時ポイントは下記の3点です。
2. G課程(中1レベル)終了までの進度目標
3. 学習塾入塾前の1月末
中学受験させたい場合の辞め時
- ・進度の目標 算数G課程(中1レベル)修了したらやめる
- ・やめ時 小学3年生の1月末までにやめる
上記2点のうち、どちらかが達成・到達したらやめる
中学受験しない、または決めていない場合の辞め時
- ・進度の目標 算数G課程(中1レベル)修了以上でやめる
- ・やめ時 小学6年生の1月末までにやめる
上記2点のうち、どちらかが達成・到達したらやめる
公文で中学受験対策はできない
多くの中学受験経験者が共感してもらえるはずですが、公文は中学受験対策にほとんどなりません。公文は算数のなかの計算問題という限られた一部の単元でしかないからです。中学受験では計算問題は出題されても2問程度で配点も低いです。
だったら、G課程(中1レベル)修了までではなく、F課程(小6レベル)修了までで良いのでは?と思うかもしれません。
中学受験の算数は、中1で学習する内容(特に連立方程式)がわかっていれば、簡単に解くことができる単元があります。そこは、公文で先取り学習していたら受験勉強に有利です。
公文教室の先生に、公文で小学校受験・中学受験対策ができるかどうかを聞いたことがありますが、「できます」と答えられました。しかし、我が家の長男は小学校受験をしたのですが、その時は公文は全然役に立ちませんでした。当時、長男が小学校お受験の専門学校にも通いレッスンを受けましたが、専門学校での対策内容は驚くほど公文と違い、公文がお受験に役にたたないことを気づかされました。我が家は公文とお受験スクールを併用して通いましたが小学受験の結果は、全敗でした。公文とお受験スクールとの併用は言語道断、絶対おすすめしません。親子で疲弊するだけです。小学校をお受験するならお受験スクールのみへ通うことを強くお勧めします。
中学受験も同じこと。公文で中学受験対策はできません。希望校の過去問をみてみるとすぐにわかります。わたしは、筑波大付属中学校や筑波大付属駒場中学校、麻布中学の問題を取り寄せて問題をみてみました。算数は文章問題だらけです。私のように公文教室の先生の「受験対策になる」という答えを真に受けてはいけません。聞く相手が違います。中学受験は中学受験専門の先生に相談するべきです。




算数G課程(中1レベル)修了まで学習すると中学進学がスムーズ
学習塾の新年度は2月からなので1月末に公文をやめる
そもそも公文教室の日しか勉強していない場合
そもそも公文教室の日しか勉強していない場合は、すぐに公文をやめて、別の学習方法に切り替えましょう。教室のある日しか学習しないのなら公文は月謝が高すぎです。月に8回の教室日に30分程度の学習でかつ先生に手取り足取り教えてもらえません。しかも、そのペースの学習ですと、年相応の学年の学習に追いつきません。ずっと学校の復習です。公文は先取り学習をするからこそメリットのでる教室です。
公文教室の日しか勉強していない場合、小学校2年生以下(年少・年中・年長・1年生・2年生)は学研教室や月額の安価なさかのぼりや先取りができるタブレット学習(スマイルゼミ)に、中学年以上小学校3年生・4年生・5年生・6年生なら学習塾やタブレット学習(スタディサプリ)に切り替えましょう。くもんの1教科以下の価格で学習できます。
公文をやめるときの先生への伝え方
公文をやめるとき、教室の先生へどう伝えたらよいのでしょうか。
子どもにやめる旨を伝えさせると確認の連絡が入り二度手間なので、親が直接先生へお伝えするのがベストです。
公文教室をやめることを伝える方法
・教室へ親が電話をする
・子どもの学習日に、やめたい旨の手紙を提出宿題に入れて渡す
・メールを送る
メールは、公文公式サイトの各教室のページから「この教室へのお問い合わせはこちら」をクリックして、必須項目を入力してメッセージが送れます。
公文教室をやめることの伝え方
公文教室をやめることの伝え方は、下記ポイントを盛り込めばよいでしょう。
・子どもの学年と氏名
・塾に入るからやめさせる、進度目標達成したからやめさせたい。
・何月からやめたいと、やめる月を明確に意思表示する(引落日やクレジット決済日を考慮する)
長男は、先生からお引止めを受けました
我が家は教室をやめることを伝えるためにパソコンのWordでお手紙を書きました。やめる旨はもちろん、これまでお世話になった感謝の気持ちも盛り込みました。でも教室が終わった後、先生からお電話をいただき、ありがたいことにお引止めをいただきました。結局3教科やめるつもりでしたが、話し合いの結果、しばらく1教科は続けることになりました。1教科というのも、教科にとらわれず、まず英語を継続して中学認定テストに合格したら、今度は国語に切り替えて、目標進度のG教材まで進んだらやめる。という内容です。
長男の通っている教室の先生は「小学生のうちに中学認定テストに合格した子は良い中学に合格する」という持論(?)があり、中学認定テストはぜひ合格してからやめて欲しいということでした。
でも、中学認定テストは公文独自のテストで、外部では何の利点もないのですが、、、と思いながらも、あまりの先生の熱意に負け、継続して英語の認定テストを受験することをしぶしぶ了承した次第。
もともと国語は本当はGⅠ(中1レベル)まで進ませたかったので、その話も先生にしてしまい、では認定テストに合格したら、国語に切り替えてGⅠまでやる。その間、英検や漢検、数検もこの通っている公文教室で受験できるということで、各検定の受験会場へ行く手間が省けるメリットを感じて、1教科継続ということにしました。やめると伝えてから1年3ヶ月学習を続けて、認定テスト合格という目標達成し、ついに公文を卒業しました。公文をやめる方法については、下記で詳しくご紹介していますのでご参考になさってください。

公文の算数をやめた後は何をさせるべきか?
公文の算数をやめた後は何をさせるべきでしょうか。
前述のように小学生のうちにやめるのが鉄則ですが、やめる学年や月によっては、塾に入れない場合があります。
例えば、小学1年生・2年生の場合、大手の中学受験対策をしている学習塾はほとんど開校していません。塾の場合、3年生から講座が始まるところがほとんどです。また、塾の年度が変わる2月以外は定員などの理由により入塾できない場合もあります。
このように、公文をやめる学年で、公文の代わりに何を学習させるかを探して判断する必要があります。
塾なら、体験入塾や入塾試験を受けることで塾の雰囲気や学習方針を確認することができます。通信教育なら、まず資料請求して、体験学習してお子さんに学習方法があっているか確認することを強くおすすめします。
通信教育は、塾と違い安いですが、保護者が学習の流れを把握して、学習ルーティンを子どもに教えるという作業が発生します。安易に教材を決めてしまうと、子供に学習方法が合わない場合、親の手間と子供の大事な学習機会損失が発生してしまうというリスクがあります。通信教育は契約する前に確認し契約期間は辞めてもいいように初めはなるべく短くすることがおすすめです。塾もそうですが、通信教育は我が子に学習方法があっているかどうかの事前確認と学習初期の辞めやすさが重要となってきます。
小学1・2年生で公文の算数をやめた場合の代替学習
公文の教材が学年相応の進度だった場合
・学研教室(学習塾)
・進研ゼミ
・Z会小学生コース(通信教育)
公文の教材がF教材(小6レベル)以上の進度だった場合
・Z会中学受験コース3年生を受講する(通信教育:我が家の長男はこれにしました)
・スマイルゼミ(2022年4月〜中学過程まで先取り学習可能)
・すらら(先取り学習できる通信講座)



小学3・4年生で公文の算数をやめた場合の代替学習
公文の教材が学年相応の進度だった場合
・大手や地元の塾(学習塾)
・進研ゼミ
・Z会小学生コース(通信教育)
公文の教材がF教材(小6レベル)以上の進度だった場合
・大手や地元の塾(学習塾)
・Z会中学受験コース(通信教育)
・スマイルゼミ(2022年4月〜中学過程まで先取り学習可能)
・すらら
・スタディサプリ4年生から(先取り学習できる通信講座)


小学5・6年生で公文の算数をやめた場合の代替学習
公文の教材が学年相応の進度だった場合
・大手や地元の塾(学習塾)
・進研ゼミ
・Z会小学生コース(通信教育)
公文の教材がG教材(中1レベル)以上の進度だった場合
・大手や地元の塾(学習塾)
・Z会中学受験コース(通信教育)
・スマイルゼミ(2022年4月〜中学過程まで先取り学習可能)
・すらら
・スタディサプリ(先取り学習できる通信講座)


我が家の長男の場合、小学2年生で公文の算数H教材(中2レベル)を行っていたので、公文の算数(すでに数学と呼ぶレベル)をやめて次に何をすればいいのか悩みました。
でも、公文の算数ってひたすら計算問題しかやっていないので、文章問題や図形問題をしっかりやりたいと親としては考えていました。
そこでやはり、良問の多そうなZ会がいいと思い資料を取り寄せ、小学生コースと中学受験コースの両方を受講しました。のちに、中学受験コースのみの受講にして、しっかりと学習させています。ちなみに、当時は2年生でしたが、3年生の教材からスタートさせました。実際の学年より1学年だけ上です。2学年上にしようか迷いましたが、そこは無理せずに着実に学習させようと1学年上の3年生から受講を開始しました。
とは言え、せっかく公文でできるようになった計算問題も、学習が離れてしまうとすぐに忘れてしまうのが怖かったです。そこで、我が家では6年生までの中学受験対応の計算ドリルを用意して、長男に毎日1ページづつ、反復練習させています。これで、計算問題を忘れてしまう恐れもクリアとなりました。
最後に
公文の算数はいつまで?どこまで?やめ時の設定方法について、我が家なりの辞め時とその次に何をするべきかを、ご紹介しました。
長男が年少から小学2年生までの約5年間、公文の算数を学習してきました。公文の算数をやめる小2の時点では中学2年生レベルまで学習を進めることができました。
達成感や少なからずの優越感もありましたが、そこまで進度が進むと、長男は難問にとても苦しんでいました。そして教える親の私も苦しい思いをしました。5枚やりきるのに2時間かかったこともあります。やはり、年相応の学習をさせてあげたほうが、もっと楽しく学習できるのではないか、、、でもそれはただの苦しい状況から逃げたいだけなのか、、、葛藤がありました。
結局、数学を極めたい意思が長男にないのなら、思い切って年相応の学習に方向転換し、早く中学受験に備えようという結論に達しました。長男と話し合いの上、私たち親と長男の双方で納得した上で、公文をやめる決意をしたのです。それが公文からの逃げにならないよう、毎日の学習は絶やさない約束をしました。
ある程度、進度が進んでいると、せっかくここまでやってきたからと意地になって公文を継続しまうこともあるでしょう。そうなると、なかなかやめるタイミングがわからなくなってきてしまします。
将来を見据えて公文の辞め時をしっかりと定めておくことで、次へのステップがスムーズに踏み出せます。
この記事を読んでくださった皆様がご参考になればうれしいです。